不名誉なパン屋さん

小麦粉をこねてパンを焼きます

エイプリルフールパン

エイプリルフール。

この日は嘘をついても咎められない。

人々はこぞっていろんな嘘をつく。

 

でもさ、みんなそんなに1年間嘘つかずに生きてきたの?

そんなに誠実だった?みんなそうなの?

絶対違うはず。

人はみんな大なり小なり嘘ついてきてるでしょ?

4月1日の嘘が咎められないとしたら普段ついてる嘘はもっと大々的に咎めてもいいってことになっちゃうよ。

それは困るのかよ。

いつも嘘ついてる奴が4月1日に嘘ついてんの普通じゃん?

ずっと誠実な人が4月1日だけ嘘ついても特別に許してあげるよ、じゃないと成立しないじゃん。

もっと嘘のない世の中にならなきゃエイプリルフール楽しめないよって話。

 

そして嘘を受け取る側。

この日は誰の言うことも信じられなくなっちゃう。

みんなが上手に面白いいろんな嘘を並べる中で冷静にファクトとフェイクを見分けなければならない。

変なこと信じちゃってバカ丸出しで恥かきたくないもんね。

でもさ、

これって、

4月1日に限った話じゃないよね?

話題の出来事・ニュースのトピック・SNSでみんながシェアしてること

普段僕らが触れてるありとあらゆる情報は全部本当なの?

全部信じるに値するの?

もっともっと慎重にファクトとフェイクを選別していかないと恥かくどころじゃなくなるんじゃない?

エイプリルフールってそういう意味では最も真実を浮き彫りにさせる日なのかもしれない。

 

劇場パン

ピース又吉直樹の新作「劇場」が掲載された新潮を買いに大きな書店を何軒も回ったがどこへ行っても売り切れと言われ諦めてダメ元で近所の小さい本屋に入ると目につきにくいところに小さなラックがありそこにぽつんとお目当ての文芸誌が1冊だけ置いてありました。

世間の注目作はポイントのつかない本屋で探すのが手っ取り早いと知りました。

 

2日かけてじっくり読みました。

 

読み終えて、沙希の笑顔天真爛漫キャラのどこまでが自然体でどこから努力してる部分なんだろうとか、はたまた100%自然体かもしれないなとか考えるとわからなくなってしまいます。

というのも僕自身が(永くんほどではないにせよ)少なからず周囲の人に迷惑をかけていることを自覚したからです。

かつて「気を遣ってるんだよ」と言われた経験からそういうことを考えてしまいます。

もしかしてこの本の感想を誰かに言うことすら迷惑かもしれないと思うとどんどん口を閉ざしてしまいます。

そんな現状を回避するためにこのパン屋を開きました。

お口に合うかわかりませんが、小麦粉をこねこねして焼いたパンを提供しますので美味しかったらまた食べに来てください。